りんごは、バラ科リンゴ属に属する落葉高木植物です。
一般的に夏の終わりから秋にかけて旬を迎えますが、現在では、貯蔵する空間の気体組成・湿度・温度を制御して、鮮度を維持し、長期間の保存を可能にした「CA貯蔵法」という技術により、1年中手に入れることができます。

1.りんごの歴史は?
りんごは、紀元前6000年頃にはすでにトルコで栽培が始まっており、紀元前1300年頃にはエジプトでも栽培されていたといわれています。
旧約聖書に登場するイブが食べた禁断の果実や白雪姫が食べた毒りんご、ニュートンが万有引力を発見する手がかりとなった果実など、西洋にはりんごにまつわる有名なエピソードがたくさんあります。それだけりんごは昔から西洋の人々にとって身近な果物として親しまれていました。
日本では明治時代初期、政府がりんごの苗木を輸入し、全国に無償で配布したことをきっかけとして本格的に栽培が行われるようになりました。

<豆知識>世界一の生産量を誇るりんごは、「ふじ」です。
青森県藤崎町で誕生した品種である「ふじ」は、日本のりんご生産量の約半分を占めています。国外にも盛んに輸出され、海外でも日本同様に「Fuji」の名前で親しまれています。中国や北アメリカ、オーストラリアなどでも多く生産されており、2001年にアメリカ人学者たちによる調査によってふじが世界的に最も多くつくられている品種であることが確認されています。

2.りんごの原産地・生産地?
りんごの原産地は、カザフスタン南部やキルギスタン、タジキスタン、中国など中央アジアの山岳地帯、カフカスから西アジアにかけての寒冷地であるといわれています。
日本での主な生産地は青森県で、国内の全生産量の約6割を占めています。次いで、長野県や岩手県などが挙げられます。

3.りんごの選び方・保存方法
美味しいりんごを選ぶポイントは、軸が太く果皮にハリとつやがあることです。未熟な果実の下部は緑色で、熟すにつれて黄色く甘みが強くなるといわれています。果皮に傷があったり、色がまだらでも糖度に影響はありません。

りんごを保存する際は、水分の蒸発を防ぐためビニール袋などに入れて密封し、なるべく低温・低湿度が保たれる冷蔵庫や風通しの良い涼しい暗所で保存します。家庭ではそれほど日持ちしないので早めに食べ切ることが大切です。りんごは成長ホルモンのエチレンを出すため、他の果物や野菜と一緒に保存することでそれらの追熟を促す効果があります。

そして、こういう加工して飲む方法もあります。

りんごとはちみつをベースにお酢を加えた、夏に最適な飲料です。