・血糖値を下げる効果
ギムネマには、血糖値を下げる効果があると期待されています。
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の量を表す数値です。
肥満や運動不足などの生活習慣が原因で、血糖値が正常に保てなくなると、糖尿病が引き起こされます。
糖尿病が悪化すると、全身の血管や神経などに悪影響を及ぼし、合併症や動脈硬化を引き起こしてしまいます。
食事中の糖質が体内に吸収されると、血糖値の急激な上昇を抑えるために、インスリンという血糖値を正常に保つホルモンが必要な量だけ分泌されます。しかし、糖尿病になると、インスリンの分泌が遅れるため、血液中のブドウ糖が処理されず、食後に血糖値が急激に上昇することがあります。
ギムネマは、小腸での糖の吸収を抑えるという働きがあり、血糖値の上昇を抑える効果があります。
また、8人の糖尿病患者にギムネマ葉粉砕物を摂取させた所、8人中2人は血糖値が正常に戻ったという試験結果が報告されています。
●肥満を予防する効果
肥満は、カロリーの高い食事による摂取エネルギーの増加のほかに、朝食を抜く、夜食を食べるといった不規則な食生活や、運動不足が原因となって引き起こされます。
肥満には、皮下脂肪が厚くなる「皮下脂肪型肥満」と、内臓の周りに脂肪が溜まる「内臓脂肪型肥満」があります。
内臓脂肪型肥満は、一見肥満には見えない体型でも、内臓に脂肪が溜まっている「隠れ肥満」のケースにも当てはまり、生活習慣病にかかりやすくなるといわれています。
肥満になると、コレステロールなどの脂質が血液中に流れ出し、動脈硬化を引き起こします。
また、動脈硬化が進むと血液の流れが悪くなり、高血圧につながります。
動脈硬化で細くなった血管には、血栓ができやすくなるため、心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる病気が発生する危険性が高まります。
ギムネマは、摂りすぎた糖を中性脂肪として体に蓄積されにくくする働きがあります。糖を吸収する小腸の受容体にギムネマ酸が先回りして、吸収を抑えることによって、余分な糖を体の外へと排出させることができるため、肥満を予防する効果があります。

●便秘を解消する効果
便通は1日1回が理想的とされています。しかし、不規則な生活によって排便の習慣が定着していないことや、食生活の欧米化による食物繊維の摂取量の減少によって、便秘が引き起こされやすくなっています。
また、食事量が少なくなると、便をつくる量が不足して便秘になることがあるため、ダイエットも便秘の大きな原因となります。
便秘になると、おなかの張りや痛みを感じるほか、肌トラブルが発生してしまいます。
ギムネマが糖の吸収を抑えた際に、吸収されなかった未消化物が食物繊維と似た働きをするため、便の量を増やして便秘を改善する効果があります。

●虫歯を予防する効果
砂糖の摂りすぎが原因となって発生する虫歯は、最も身近な生活習慣病のひとつといわれています。
虫歯が進行すると、痛みを感じたり歯を失うだけではなく、長期間放置することによって、敗血症などの病気を引き起こすことがあります。
虫歯は、口の中のストレプトコッカス・ミュータンス菌に由来するグルカンスクラーゼという酵素が、砂糖から歯垢(しこう)のもととなるグルカンを合成することによって発生します。
グルカンは食べかすなどを材料にして歯垢をつくり、口の中で細菌が増殖します。そして、歯垢の中で細菌により酸がつくられ、歯の表面にあるエナメル質の内側からカルシウムやリン酸などが溶かし出され、虫歯が進行します。
つまり、虫歯を予防するためには、グルカンの働きを抑えることが重要となります。
ギムネマは、虫歯菌によるグルカンの合成を抑え、虫歯の発生を予防する効果があります。

ギムネマイラスト