ビルベリーの歴史
ビルベリーに豊富に含まれるアントシアニンについての目に関する研究が始まったきっかけに、有名なエピソードがあります。第二次世界大戦中、ビルベリーのジャムが大好きで、毎日食べていたイギリス空軍のパイロットがいました。
夜間飛行や明け方の攻撃の際、「薄明かりの中でも、物がはっきりと見えた」と証言したのをきっかけにイタリアやフランスでブルーベリーの機能性の研究が始まったのです。その結果、ビルベリーに含まれるアントシアニン色素に目の働きを良くする効果があることが判明しました。
戦後、フランスやイタリアで、目をよく使う夜間労働者のドライバーやパイロットでそのビルベリーの効果が試され、薬としての効果の研究が進みました。
臨床試験を進めていった結果、ついに1976年イタリアで「Tegenus」と「Mirtilene Fort」いう商品が、初めて医薬品として承認されたのです。
この商品は、現在でも目の疾患の治療薬として使われています。
その他にも、欧州では血管障害・糖尿病・循環器病の医薬品や眼科で使用するための医薬品が開発されています。
現在では、ビルベリーのアントシアニンの量に注目し、ビルベリーから抽出した色素についての研究が進んでいます。

●ビルベリーの原産地、生産地
ビルベリーの原産地は北欧で、スカンジナビア半島から標高の高い南部ヨーロッパ地帯にかけて広く自生しています。ビルベリーの加工品はスウェーデンやフィンランド、ノルウェーを中心に生産されています。