ビワの品種は?
・茂木
「西の茂木」ともいわれる西日本における代表的な品種のひとつで、長崎県茂木地区を中心として主に九州で生産されています。小ぶりで、甘みが強く控えめな酸みを持ちます。
江戸時代に中国商船から持ち込まれたビワの種を、当時長崎県茂木町に住んでいた女性が庭にまいたことがきっかけで生産されるようになりました。

・田中
「西の茂木」に対して「東の田中」といわれ、全国では房州ビワの名で知られている品種です。主に千葉県や愛媛県などで生産されています。果実は茂木よりも大きく、甘みと酸みのバランスがとれた味わいを持ちます。
1879年頃、植物学者の田中氏が長崎で食べたビワの種を東京の自宅にまき、育成したことが始まりといわれています。

・長崎早生(ながさきわせ)
寒さに弱いためハウス栽培されることが多く、早いものは1月になると出荷されます。露地ものより2ヵ月ほど早く店頭に並びます。茂木ビワと他の品種が勾配されたもので、出荷される箱には茂木ビワと書かれていることもあります。

他にも、千葉県で生産されている大房(おおぶさ)や瑞穂、果実が白色を含んだ白茂木などの品種もあります。

ビワの歴史?
中国では6世紀頃からビワが栽培されていたといわれ、古くから葉や種が漢方として使われていました。
日本では江戸時代中期、千葉県富浦で本格的なビワの生産が始められました。その頃のビワは小ぶりでしたが、天皇や皇族の方々へ贈る「献上ビワ」として使用されていました。その後、江戸時代末期になると、現在のような大ぶりのビワの生産が盛んに行われるようになりました。

びわ