クマザサは、葉緑素や多糖類のバンフォリン、各種ビタミンやミネラル類、安息香酸カルシウム、リグニンなどが含まれています。特にビタミンは、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンB₁、ビタミンB₂などが豊富に含まれており、体のバランスを正常に保つ役割を果たします。クマザサに含まれる葉緑素には、脱臭効果や抗菌作用があります。また、人間の血液に含まれるヘモグロビンをサポートし、貧血予防、高血圧予防の効果も期待できます。
バンフォリンという多糖類にも防腐効果があります。安息香酸は、殺菌・解毒作用に効果があるとされ、食品や化粧品の防腐剤として、清涼飲料水、ヘアローション、ヘアトニック、香油などに使用されています。
このように、昔から万能薬として親しまれてきたクマザサの効能は大変幅広いというのが特徴です。

<豆知識>10年に1度花を咲かせるクマザサ
ササの葉は冬場、雪に埋もれていても葉の緑を保つ驚異的な生命力があります。クマザサの葉は、幅が4〜5cmぐらいあり、形は長楕円形で枝先に4片から7片の葉が拳状に広がっています。春の若葉には白い隈取りは無く、葉が越冬する時に葉の縁が枯れて白い隈取りができ、まれに花が咲くことがあります。
クマザサは10年に1度ぐらいの割合で花を咲かせ稲穂のような見事な実を付けます。昔、大凶作に見舞われた農民たちがこのクマザサの実を粉末にし、それを団子にして食することで飢えをしのいだといわれています。

クマザサ イラスト