びわの旬なこの時期に新鮮なびわをご自身で、採取して、健康効果豊富な素材を確保しましょう!
●ビワの選び方・保存方法
美味しいビワを選ぶポイントは、果皮にハリがあり、果皮の色がビワ特有の鮮やかなオレンジ色をしていることです。また、果皮に産毛とブルームと呼ばれる白い粉が残っていると、さらに新鮮な証拠です。
ビワはキウイフルーツや洋ナシのように追熟しないので、できるだけ早く食べるようにします。冷蔵庫などで冷やしすぎると風味が落ちてしまうため、直射日光を避け、風通しが良い場所に常温保存します。
●ビワの利用
ビワの果実は、生で食べられる他、ジャムや果実酒などに加工されます。
ビワの葉は乾燥させてビワ茶にして飲まれたり、直接患部に貼るなど生薬として利用されています。
また、ビワの木は乾燥させると非常に硬く、昔から杖の材料として利用されてきました。また、激しく打ち合わせても折れない程頑丈なため、剣道や剣術用の高級な木刀としても利用されています。
●ビワに含まれる成分と性質
ビワの果実には、ビタミンB群やビタミンC、カリウムなどのミネラル類、リンゴ酸やクエン酸などの有機酸、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸などが豊富に含まれています。
ビワの果皮のオレンジ色は、豊富に含まれるβ-カロテンやβ-クリプトキサンチンなどのカロテノイド色素によるもので、体内で必要な分だけビタミンAに変換されて働きます。
ビワの葉には、ポリフェノールの一種であるタンニンやアミグダリンなどが豊富に含まれています。アミグダリンはビタミンに似た働きをする成分で、ビタミンB17とも呼ばれています。
ビタミンCや、β-カロテン、また、クロロゲン酸やタンニンなどのポリフェノールには強い抗酸化作用があります。
抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレスなど生活の様々な場面で発生する活性酸素[※3]を除去し、体が酸化することを防ぐ働きのことです。
例えば、クギを放置し空気中にさらしておくとクギがサビついてしまいます。これが酸化です。人間の体内で酸化が起こると、病気や老化、肌トラブルが引き起こされます。ビワの果実や葉に含まれるこれらの成分が体内で強い抗酸化作用を発揮して酸化から体を守ることで、病気や老化、肌トラブルの予防につながります。
ビワの果実や葉は漢方としても多用され、胃腸の働きを整え夏バテを予防したり、咳や嘔吐を止める働きがあるとされています。
他にも、ビワの種には肝臓の働きを高める効果があることが研究によって確認されています。