しいたけは、日本をはじめ、中国、韓国、フィリピン、台湾などに分布するきのこです。
日本では春と秋に、椎、くり、くぬぎなどの幹に自生しますが、現在流通していぬものはほとんど人工栽培によるものです。(生と干したものが、どちらも利用範囲が広く、栄養価も高いすぐれた食材です。)
・生しいたけは、てんぷら、椀だね、蒸し物、鍋物、炒め物などに利用します。
バター焼きや、さっとあぶってポン酢で食べるのも良いでしょう。
・干ししいたけは、生しいたけ以上に貴重な食品で、ぜひ家庭に常備しておきたいものです。
調味料としてだしをとるほか、煮物、すしの具など、様々な利用価値の高い食材です。
味の面から見ても栄養の面から見ても、干ししいたけのほうが、生のものよりずっと上回っています。これは天日に干すことによって、ビタミンDの含有率が、生のときの10倍にも増えるからです。また、乾燥過程で、香りやうまみの成分(グアニル酸)が作られるため、生にはない味わいがかもしだされるのです。
ただし、近年の製品は、天日でなく電気乾燥もためビタミンDが作られていません。
買い求めた干ししいたけを、一度天日に干してから食べるようにすれば、ビタミンDが増えるのでお勧めします。
ビタミンDは、歯や骨を丈夫にするだけでなく、脳神経の発育にも欠かせない物質です。
成長期のお子さんには、毎日しいたけを食べさせてあげたいものです。
ビタミンDが不足すると、神経がイライラしたり、やる気がなくなったりしがちです。
その点、しいたけを常食していれば、神経を鎮静させることができ、精神が安定します。その他、しいたけには、ビタミンB1,B2、C、アラニン、ロイシン、各種ミネラルが含まれています。また、特殊成分としてレンチナンというキノコ特有の成分に抗がん作用があることが確認されています。