クコとは、ナス科クコ属に属する落葉低木植物です。樹高は0.5~1.5mで、枝にはところどころトゲがあります。6月~7月と9月の2回に渡り直径1cm程の薄紫色の花を咲かせます。秋になると先のとがった楕円形の真っ赤な果実を実らせます。
クコの原産地は中国などの東アジアです。

1.クコの名前の由来
クコは漢字で「枸杞」と表記されます。枸橘(からたち)のようにトゲがあり、杞(ヤナギ) のように枝がしなやかなため中国で枸杞と名づけられました。
また、クコの根が骨のような形をしているため、根皮は生薬名で地骨子(ジコツヒ)と呼ばれるようになったといわれています。

クコの利用方法
日本ではクコを漢方薬としてよく利用します。乾燥させた果実・根皮・葉は、それぞれ枸杞子(クコシ)・地骨皮(ジコツヒ)・枸杞葉(クコヨウ)と呼ばれ生薬として利用されています。枸杞子は肝臓に脂肪が蓄積することを防いだり、ホルモン分泌を盛んにするとされ、中国では薬膳料理にも用いられています。地骨皮は血圧や血糖値を下げたり、解熱作用があるといわれています。
中国では薬用だけでなく普段の食事にもよく取り入れられています。クコの果実は甘みがあるため、生のまま食べたり、ドライフルーツやスープ、お粥、お茶、お酒、デザートなどに用いたりと食べ方は様々です。