1.ビルベリーの特徴
ビルベリーの果実は小粒ですが、内部までしっかりと色素が詰まっており、目に良いといわれている「アントシアニン」の量はブルーベリーの中で最も多く含まれているといわれています。
ビルベリーに多くのアントシアニンが含まれる理由は、夏期に起こる「白夜」という1日中太陽が沈まない現象が関係しています。
ビルベリーは太陽の紫外線から身(実)を守るため、青紫色の色素であるアントシアニンを豊富に含むようになり、強い抗酸化力を持ったビルベリーへと成長します。
ビルベリーにはブルーベリーの中で最も多くのアントシアニンが含まれており、一般的なローブッシュブルーベリーの約2倍、ハイブッシュブルーベリー[※5]のなんと5倍のアントシアニンが含まれており、ビルベリーはブルーベリーの中でも特に高い機能性を持っていることがわかります。
ビルベリーは15種類ものアントシアニンを含んでおり、ビルベリーの学名であるVaccinium myrtillusと、色素名Anthocyanosideの頭文字をそれぞれとって、「VMA」と呼ばれます。
ビルベリーの果実において特徴的なのは、ミネラルの一種である亜鉛とマンガンが他のベリー類に比べ、群を抜いて多く含まれていることです。
亜鉛は、体内のミネラルで鉄の次に多いといわれており、生きるために不可欠な酵素の材料になったり、細胞の生まれ変わりを促進したりと様々な働きをしています。
また、代表的な欠乏症としては、味覚障害です。亜鉛は近年加工食品などに含まれる、亜鉛の吸収を阻害する添加物の摂取により、不足しやすいミネラルだといわれています。
マンガンは、他のミネラルと協力して骨を丈夫にする働きや活性酸素[※6]を除去する働きをします。
ビルベリーは生きていくために必要不可欠なミネラルを含みます。
●ビルベリーの利用
ビルベリーは生で食べることができる果実ですが、季節によって収穫量も異なり、酸味が強いので加工食品として利用されることが多いです。
例えば、ドライフルーツ、ジャム、フルーツソース、果汁、抽出エキスなどがあります。
また、染料として利用されることもあります。