ドクダミには、多くの種類のフラボノイドが含まれていますが、その中でも、クエルセチンには血管を拡張させたり、尿の排出を促進したり、炎症を抑える効果があり、ドクダミの効果を得るためには欠かせない成分です。
ドクダミの葉は乾燥させると、揮発性成分のデカノイルアセトアルデヒドが分解されるため、殺菌効果が失われますが、乾燥ドクダミ(全草)にはフラボノイド成分であるクエルセチン、ルチンやクエルシトリンが含まれています。
ドクダミに含まれるルチンには、血管の透過性を適度に保ち、血管を丈夫にする働きがあります。
血管は、体内の細胞との間で栄養や酸素などのやりとりを行っていますが、その機能は血管が持つ透過性によって維持されています。
透過性とは、物質を通り抜けさせることができる性質のことです。血管の透過性は、高すぎても低すぎても体に良い影響を与えません。
酸素や栄養素など、細胞に与える物質の大きさに応じて適度な透過性を保つことが大切です。ルチンは、この血管が持つ透過性を調節する作用があります。
また、ルチンは丈夫な血管に不可欠なコラーゲンの合成を助けるビタミンCの吸収を促進し、血管の老化を抑制します。
このように、ドクダミに含まれる水溶性のビタミン様物質[※1]であるルチンには、毛細血管の透過性を改善し、さらにビタミンCの吸収を促進することで、血管を丈夫にする働きがあります。